☆お題提供は「Lacrima」様より☆






〜彼はお星様になりました〜



今日は月に一度ある首席会議の日。

その会議が始るにはちょっと早い時間に会議室に入ってきたのは
グリフィンドール寮首席のジェームズと

もちろん2人以外は誰も居ない。

「ちょっとジェームズ!会議までまだ時間があるじゃない」

「何事も早めの行動が一番さ。それに・・・」

「それに?」

がジェームズの言葉を待つ。

ニヤリと笑ったジェームズはに近づき、ごく自然に当然のように抱きしめた。

「ちょっとの時間でもこうやってとの愛も育めるからね」

ジェームズはわざとの耳元で囁いた。

「なっ!?ちょっ、どこ触ってるのよ!」

耳元からダイレクトに聞こえるジェームズの声に、
は真っ赤になりながらも抵抗する。

「誰も居ない教室って何ともいえないシチュエーションだよね」

そんなの行動も可愛いと思いながらジェームズはニヤリと笑う。

その手はの腰と胸元をいやらしく這っている。
その行動に我に返ったはありったけの声を出した。

「っ、この万年発情鹿ーーー!!!!!」

そして振り上げた手に渾身の力を込めて技を炸裂させた。
その結果、ジェームズは会議室の外へ綺麗に吹っ飛んでいきました。

「まったく・・・油断も隙もあったもんじゃないわ」

は息を荒くしながらジェームズの飛んでいった方を見た。
ちょうどその時、タイミング良くガチャリと会議室のドアが開いた。
は急いで乱れた制服を直した。

「あら?ポッターは?」

会議室に入ってきたマクゴナガルがに聞いた。
その言葉にはビックと反応し、
くるりと振り返るとニコリと笑った。


「さぁ?お星様にでもなったんじゃないんですか」


誰もがの言葉を不思議がった。

しかしその完璧なる笑顔に、一同は何も聞けなかった。






 〜目覚ましがわりに包丁が合計6本飛んできた朝〜



ーそろそろ起きなよー」

シーン

「はぁ・・・」

軽くため息をついて、リーマスはが寝ている2階の部屋に足を運んだ。


ガチャリと部屋の開く音がする。

、そろそろ起きて」

(・・・ん・・・リーマス?・・・もう朝?)

リーマスの声が目覚めないの頭に入ってくる。

(・・・でも・・・もうちょっと寝たい・・・)

はそう思って、このまま寝ることを決め込んだその時ーーー


ゾクッ


暖かいはずの布団の中が一気に冷え込み、悪寒が走った。


そして次の瞬間ーーー


グサッ!ドスッ!ドスッ!グサッ!


「のわぁっ!なっ!?はッ!?」


一思いにどうぞと言わんばかりの音と共に
のベッドに刺さったのは4本の包丁だった。
直前に走った悪寒のおかげで何とか避けられた
しかし包丁が飛んでくるとは夢にも思わなかった。


「ちょ、ちょっとリーマス!!!私を殺す気ですかっ!?」

私恨みを買うようなことしたっ!?


「こっちの方が確実に起きると思ったからね」

と、爽やかな朝に似合う素敵な笑顔で言われた。

有難う、おかげでめちゃくちゃ目が覚めました。

「朝食出来てるから早く支度してね」

「う・・・うん」

「1分でね」

「そりゃ無理だろっ!?」

グサッ!ドスッ!

「何か言った?」

「イエ、ガンバラセテイタダキマス」

「今日はの好きなクロワッサンだからね」

そう言って気分良さそうなリーマスは部屋を出て行った。


そして部屋に残された

「・・・朝から生死を彷徨ったよ・・・」

引き攣った顔で目の前ギリギリに刺さった包丁2本を見つめた。






 〜態度のデカい居候 (マジ出てってくれ!)〜



「俺さ、家出てきたんだ」

夏休み初日。突然自宅を訪ねてきたシリウスの第一声がそれだった。

「思い切ったことしたね」

そう返すと

「まぁな。ってことで新学期始るまでの家に住むから」

と言ってきた。

「突然来て、さらりと無理難題を言ってくれるね」

「別に問題はないぜ。いずれは結婚して一緒に住むんだからな」

思いっきり飛躍したセリフを言ってくれた。この俺様め。


そんなやり取りから始って、今は夏休みが半分過ぎた。
シリウスと一緒に住む事には特に抵抗はない。
プライベートは守ろうと努力はしている。

しかしだ、断じてここは奴の実家の様なリッチな家ではない!

なのに、あの俺様犬は・・・

、お茶は?」とか

「俺、シャンプーは○○じゃないとダメなんだよな」とか

「なぁー、ニンジン食べてくんねぇ?」とか

「外暑いだろ?今日は部屋でラブラブしてようぜ」とか

仕舞いには、寝ようとしている人の部屋に入って来て

「何言ってるんだ、夫婦になる者、一緒に寝ないでどうするんだよ」

だから飛躍しすぎだろ!というか前半、子供の我侭かよ!


「はぁ・・・」

家事を一通りやり終え、休憩している
その横のソファには寛いでいるシリウス。

「なんだ溜息なんかついて」

アンタの俺様的な態度のデカさに悩んでるんだよ。

「なんでもないわよ」

シリウスの清々しい顔をチラリと見てはもう一度溜息をついた。


あぁ、頼む・・・早く夏休み終わってくれ。





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