「何で追っかけてくるのよぉ〜〜〜!!!」
天気のいい日に朝っぱらから煩いな、と思う人もいるでしょう。
あの有名なウィーズリーの双子とのトリオがまたフィルチに
追いかけられているんだ、と他人の振りをする人もいるでしょう。
いやいや、原因はフィルチじゃないんです。
異常なことに・・・ウィーズリーの双子がを追いかけているんです。
〜Present For You〜
事の始まりは、今日という日。今日はの誕生日。
当然、にゾッコンLOVEな(マテ)双子はプレゼントを用意していた。
そして、当然自分達が1番に渡そうと、
起きてきたにプレゼントを渡したのだが・・・
「「おはよー姫v」」
「あっ、フレッド、ジョージ、おはよう」
まだ少し眠いのか、目をこする。
「「姫vHappy Birthday!!」」
と、どこから出したのかクラッカーを鳴らし
にプレゼントを差し出す。
「えっ!あっ・・・そっか、ありがとう!」
自分の誕生日を忘れていたのか、双子に言われて気付き
嬉しそうにプレゼントを貰おうとしたが・・・
「ちょっと待って・・・」
は、ピタッと手を止める。
どうかした?と双子が尋ねてくる。
「この・・・箱からはみ出している黒いのは何?」
は、プレゼントの箱から出ている不気味に動く
黒い物体を見てしまい、引きつり笑顔で双子に聞く。
「「あぁ、それ」」
「「開けてからのお楽しみさv」」
こんな時まで息ピッタリか;
(開けちゃダメ)
は本能的にそう思った。
(フレッドとジョージのことだ・・・また何かの悪戯ね;)
伊達に長い間双子と一緒に悪戯をしているわけではない。
(誤魔化して逃げるか;)
そう決意し、は手にしたプレゼントを押し戻した。
「わっ悪いけど・・・私、用事があるから」
シュタッと立ち上がり、悪戯によって鍛えられた逃げ足で(ヲイ)
談話室を去っていった。
「「あっ、姫!!」」
「逃げられたな、相棒」
「流石、僕らの姫v逃げ足速いね」
おいおい、そんなのん気で良いのか・・・
「「でも、僕らだって悪戯のプロフェッショナルだからねv」」
そして・・・今に至る。
「もぅ〜〜〜しつこい〜〜〜!!!」
何故か廊下を走っていくたびに、周囲から応援されながら
は全速力でいろんな所へ逃げている。
(応援するなら、止めてちょうだい!!)
は、泣きそうになりながらそう思う。
「姫が、プレゼント受け取ってくれないからだよ〜〜v」
「こんなにも僕らの愛がこもっているのに〜〜v」
「あんな不気味に動く黒い物体がはみ出てれば
誰でも受け取らないわよ〜!」
必死で逃げ回るとは反対に、双子の方は楽しそうだ。
そして、未だに動いているジョージが持っている箱の黒い物体(笑)
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
バタンッとドアを開けて、がやって来たのは、
グリフィンドールの談話室だった。
「?どうしたの息切らして」
ちょうどロンとチェスをしていたハリーが聞いてきた。
「まったく・・・最初からこうすれば良かったのよ」
はハリーの質問には答えず、呟いた。
「ハリー、忍びの地図を貸してちょうだい!」
「良いけど・・・何に使うの?」
はい、とに地図を渡しながら聞く。
「決まってるでしょ」
ありがとう、とハリーから地図を受け取り杖を地図に当てる。
「われ、よからぬことをたくらむ者なり」
何も書かれていない羊皮紙に、ホグワーツの地図が浮かんできた。
「あの2人から逃げるのよ!」
そう言って、フレッドとジョージの名前を探し始める。
「えーっと・・・あの2人は・・・と」
が忍びの地図と睨めっこして数秒も経たないうちに、
ハリーが口を開いた。
「・・・あのさ・・・」
「何、今話しかけないでちょうだいよ」
地図から目を離さないで、2人を探し続ける。
「いや・・・だから・・・そこに;」
「そこって?・・・あっ!いた!」
ハリーが答えようとしたが、が大声で遮ったため、言えなかった。
「あれっ?ここって・・・」
「「姫、見ーっけv」」
「ぎゃぁ〜〜〜!!!」
(女の子って、危険な時「きゃー」なんて可愛い声出ませんよ)
後ろから肩に手を置かれ、はビックリして地図を落とした。
「ふっふっふっ、僕らを甘く見てはいけないよ、姫v」
フレッドが、笑いながら言った。
「姫が、ハリーに地図を借りに行くことくらいお見通しさっv」
プレゼントを持ったジョージも、ウィンクしながら言った。
「ハリー〜何で言ってくれなかったの!」
白状者〜と叫びながら、はハリーを睨む。
「言ったよ〜ちゃんと;」
ハリーが苦笑しながら、落ちた地図を拾った。
「さぁ、姫、受け取って」
「僕らが開けてあげるからさ」
と、の目の前にプレゼントをドンッと置く。
「本当に!開けてくれるの?」
開けてくれるのなら、さほど被害はないだろうと考えたは、
2人に開けてもらうことにした。
「「がってん、承知v」」
と言って、フレッドとジョージは同時にあの黒い物体を
引っぱった。(よく触れるものだ;)
と、次の瞬間ー
バーン!!!
と、破裂音と共に、紙吹雪やら風船やらが飛び散り
最後に何かがの目の前に降ってきた。
「これって・・・・・・・・・パーティードレス?」
の目の前には、1着のパーティードレス。
黄色で、シンプルではあるが、が着るととても似合うだろう。
「そうvあんまり高いのはさっ」
「僕達貧乏だから」
「「だけど、これ着て今年のダンスパーティーで
一緒に踊ってもらいたくて!!」」
一生懸命に誘う2人を見て、は堪らず笑い始めた。
「「姫?やっぱりダメ?」」
呆れられたのだと2人は思ったのだが、返ってきた言葉は違っていた。
「ダメなわけないじゃない!最高のプレゼントよv」
は、ドレスを抱きしめ、笑顔で言ってあげた。
その後、嬉しさのあまりを抱きしめた双子は、
の鉄拳の裁きを受けたことは言うまでもない。
END
◆アトガキ◆
友達に捧げた誕生日プレゼントです。
祝ってもらうなら双子が良いと言うことで・・・。
黒い物体がうごめいてるとか・・・視界に入らないで欲しいよね;
ってか・・・あれはナンだったんだ(謎)
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