どうかしてる・・・


最近、シリウスを見るとドキドキするなんて。


理由は多分・・・好きだから。


認めたくないけど。


でも・・・しょうがない。


心臓が破裂しそうなくらい好きになってしまったんだから。


いつもの強きで突っかかる勢いは何処へいったんだか。


本当・・・どうかしてる。


ほら


今だって私の目の前にいて・・・


目の前に・・・



えっ!?



「おーい、


「シリウスッ!?」


ガタンと盛大な音を立てて椅子が倒れる。
幸い、周りの人は気にせずお喋りを続けている。


「おっ驚かせないでよ」





「大丈夫か?顔真っ赤だぜ?」





原因はお前だ。


心の中でそう言い、は椅子を元に戻し座りなおした。


「ボーッとしてどうしちゃったんだ?」


シリウスもちゃっかりの向かい側に腰を下ろす。


「べっ別に」


ニヤリと笑う仕草にもトキメいてしまう私は重症だのだろうか。
認めたくないけど。
そう思うと、は恥ずかしくなって顔を逸らす。


「はーん」


「何よ」


意味ありげな言葉にが突っかかる。



「俺の顔見て真っ赤になったんだろ?」



軽いノリで出たシリウスからの言葉。
というか自意識過剰なセリフだな、と思う。
でも、そんな奴を好きになってしまったんだ。
認めたくないけど。




「・・・・・・そうかも」




自分でも吃驚なくらい素直に出た言葉。


赤くなった顔を見られまいとは急いで逃げようと立ち上がるが、
パシッとシリウスに腕を掴まれ、それは叶わなかった。







「言い逃げは良くないぜ」

次の瞬間、はシリウスの腕の中に居た。











END

















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