〜〜〜♪
「ん・・・」
携帯の着信音で目を覚ます。
眠たい目をこすり、ふと時計を見た。
少し昼寝するだけが大分寝ていたようだ。
ピッ
とりあえず受話器ボタンを押し、電話に出る。
「あーもしもし?オレだけど?」
・・・・・・・・・・。
「オレオレ詐欺なら間に合ってますけど」
今時まだオレオレ詐欺する奴いるか?
心の中ではそう思うが、本当は声で誰だか分かった。
「ちげーよ、馬鹿。シリウスだ」
「馬鹿とは何よ。言わなくても声で分かるわよ」
ムスッとする。
「大体何でシリウスが私の携番知っているのよ」
「ジェームズから聞いた」
あの眼鏡野郎・・・。
「で、何の用?」
そっけない言葉とは裏腹に、内心は心が弾んでいた。
「明日暇か?」
「明日?特に用は無いけど」
は、起きてカレンダーを見る。
特に何も書かれていなかった。
「じゃぁさ、出掛けねぇ?」
「出掛けるのは良いけど・・・何処行くの?」
「遊園地。チケット2枚余ってさ」
シリウスの言葉には勢いよく飛び起きた。
「遊園地!?行く!」
「急に元気になったな」
電話越しでシリウスが苦笑するのが分かる。
「遊園地好きだもん」
好きそうだと思ったからな。
「ん?何か言った?」
「いや、別に。じゃぁ明日迎えに行くな」
「うん、分かった」
ピッ
は通話を切ると、携帯をベッドに置いた。
さっきから少し心臓の鼓動が早い。
それは電話を切った今も続いている。
心なしか、頬も緩んでいる。
「・・・デート・・・なんちゃって」
の言葉は、誰もいない自分の部屋にやけに響いた。
END
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