「もう誰も失いたくない!!!」
〜最悪な起床〜
「・・・っ!!!」
バサリとがベッドから飛び起きる。
ハァハァと荒い息遣いが部屋に響く。
乱れた髪と体は汗でビッショリだ。
「・・・夢見最悪ね・・・」
小さく呟く。
辺りを見回すとベッドには誰もいない。
(そう言えば休暇1日目だったわね・・・)
隣のハーマイオニーも居ない。
は時計にふと目をやる。時刻はもうすぐお昼。
最悪な睡眠を半日も取っていたのだ。
「頭冷やしに行こうかな」
誰に言うでもないがそう呟いてベッドから体を出した。
そしては軽くシャワーを浴び、
支度を整えて部屋を出て談話室へ降りた。
談話室に行くと、案の定ハリーとロンとハーマイオニーしか居なかった。
しかもこっちは気分が悪いのに語丁寧に昨日の事で言い争いまでしている。
「ご両親は、あなたがブラックを追跡することを決してお望みにはならなかったわ!」
「父さん、母さんが何を望んでいたかなんて、僕は一生知ることはないんだ。
ブラックのせいで、僕は一度も父さんや母さんと話したことがないんだから」
ハリーがぶっきらぼうに言った。
そして暫く沈黙が流れた。
そこへ黙っていたがそれを破るように口を開いた。
「3人とも・・・おはよう」
話が中断させられ、3人が一斉に振り返って声の主を見る。
それがだと分かると、3人が口々にものを言った。
「!?」
「!貴方ハリーとよりも顔色が悪いわよ」
「どうしたの?!」
「何でもない・・・ただ夢見が悪かっただけ・・・」
そう言って苦笑するは、本当に顔色が悪かった。
よく見れば少し目も腫らしている。
「昼食の時間になるところだったから、
あなたを起こしに行こうと思ってたんだけど・・・」
ハーマイオニーがを心配そうに見て言った。
「ありがとう。でも今は気分が悪いから保健室行ってくるね」
「本当に大丈夫?」
「僕たちもついて行くよ」
すかさずハリーとロンが心配する。
は無理しているように見られるのは分かっているが
それでも笑って返事する。
「心配要らないわ。私に構わず先に昼食にしてきてちょうだい」
「でもーーー」
ハーマイオニーが何か言う前に、大丈夫だから、
とこれ以上の会話を打ち切るようにが遮り扉の前まで足を進めた。
そして扉の前でピタリと止まり、振り向かずに口を開いた。
マントを持つ手が微かに震えた。
「それと・・・私の前でその話・・・やめてちょうだい」
少しきつく言い残しは談話室を出て行った。
後に残された3人は、何時に無く辛そうなにただ驚き佇むしかなかった。
つづく
◆後書き◆
区切れが良いから切っちゃった(ヲイ)
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