〜White Christmas〜
「まったく、どこにいるのよ」
クリスマスの日。クリスマスパーティーも終わり、
ホグワーツ生徒が寝静まった頃、一人の少女が
誰もいない廊下に立っていた。
「われ、よからぬことをたくらむ者なり」
少女・がボロボロの紙切れに杖を当てて
呪文を唱えると、たちまちその紙切れにホグワーツの地図が浮かび上がった。
普段は夜に校内を出歩けば校則違反ものである。
(悪戯仕掛け人はいつものことであるが)
では何故が、わざわざジェームズに忍びの地図と
透明マントまで借りて、校則違反しているのか。
それは1枚の紙切れがクリスマスパーティー中にに届いたことから始まった。
『聖なる夜に君に素敵なプレゼントを差し上げよう。
真夜中になったら、私を探しに来なさい。
君のサンタクロースより』
紙切れには、こんなキザな台詞が書かれていた。
「こんな物寄こして!こっちは寒いんだぞ!」
もちろんは、このキザな手紙を出した人を分かっていた。
(こんなキザなことするのアイツしか居ないじゃない;)
は呆れつつも忍びの地図を見て、
自称サンタクロースの居る塔の上に足を進めた。
「うわっ、寒っ。おまけに雪も降ってる」
塔の上まで来たは、防寒対策をしてこなかったことを後悔した。
「ちょっとー!自称サンタクロースのシリウス!居るんでしょ!」
屋根から落ちないように気をつけながら、辺りを見回す。
(っていうか、どこに立っているんだよ)
「流石!よく俺だって分かったな」
と、何処からか箒に乗ったシリウスがの目の前に降り立った。
「こんなキザなことするのあんたしかっーぷっ、あはははは!」
呆れながら言うが、目の前のシリウスを見ると突然笑い出した。
「あっ、ひでぇーな;俺だって恥ずかしいんだぜ?」
「だ、だって・・・ぷっ・・・サンタのカッコ・・・あはは」
そう、目の前のシリウスはサンタクロースの格好をしていたのだ。
ご丁寧に白髭まで。
「〜(怒)そんなに笑うとプレゼントやんねぇーぞ」
「えっ!あっ、ゴメンゴメン!カッコイイよ、うん、似合ってる」
プレゼントにつられる。
シリウスはの取ってつけたような言い方にちょっと拗ねた。
「もぅーごめんってば」
拗ねるシリウスの頭をは優しく叩いた。
「まぁ、今日はクリスマスだから許してやる」
シリウスは、諦めたのか自分の頭を叩いているの手を取り、
その手にプレゼントをそっと置いた。
「えっ・・・プレゼント?開けていい?」
「あぁ。気に入るか分からないけどな」
ちょっと照れた顔を隠すシリウス。
は早速、貰ったプレゼントを開けた。
「うそ・・・これって・・・」
「俺のに対する気持ちだ」
さっきとは変わって、真面目な顔でシリウスはに言った。
そんなシリウスの顔には一瞬見惚れてしまった。
「ありがとう!大好きよシリウス!」
満面の笑みではギュッとシリウスに抱きついた。
「あぁ、俺も愛してるぜ」
シリウスもを優しく抱きしめた。
クリスマスの聖なる夜
二人を祝福ように白い雪が舞っている
それは二人だけの時間
END
◆後書き◆
掘り出し物です!
企画に応募された方だけにメールしたシリウス夢ですが・・・
結局載せちゃいました(笑)
そんで置く場所に困ってここに置いちゃいました;
悪戯っぽくキザなシリウス好きーv(逝け)
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