「えっ、こんな状況下でやっと結ばれたの?」


ハグリッドからの手紙で急いでグリフィンドール寮に戻った
を待っていたのは、泣いているハーマイオニーが
ロンの首に抱きついているという何とも勘違いしそうな場面だった。


「ちっ違うよ!」


「そうよ!」


「いや、照れんでいいよ」


急いで来たとその発言に驚いた
ハーマイオニーとロンは急いで離れた。


「「だからっ!」」


「はいはい冗談よ」


素直じゃないこの2人をからかうのはやはり楽しい。
しかしは、急に真面目な顔に戻る。


「バックビークの件は笑えない冗談だけどね・・・」


3人は急に静かになった。
は手紙を貰った事を話した。


「今度は僕らも手伝うよ!」


「そうだ決定を変えてみせるさ」


ハリーとロンの決意も加わり、4人は今後の控訴の話を進めた。








〜そして優勝〜








それからの日々は忙しく過ぎていった。
ブラックの侵入事件以来、学校の警備は固くなった。
そして仲直りしたハーマイオニーにも変化が起きた。


4人でハグリッドに会いに行った帰り、
立ち聞きしていたマルフォイ達がハグリッドの悪口を言った瞬間、
バシッ!
と小気味良い音がしたと思ったら
ハーマイオニーがマルフォイの横っ面を叩いたのだ。
これにはその場にいた全員が吃驚仰天した。



(ハーマイオニーもなかなかやるわねぇ)



過去にマルフォイに同じことをしたは、いい気味とニヤリと笑った。


しかもそれだけでは終わらなかった。
その日のうちにあった占い学をやめたのだ。
違う教科を取っていたは、
その場にいたハリーとロンに話を聞いたが、中々の迫力だったらしい。


そうしているうちにイースター休暇に入った。
何回も学生をやっているにとっては
内容なんて簡単なものだが、流石にこの量は半端じゃないと心の中で涙した。


一方ハリーは、クィデイッチの優勝戦が近づいている為練習に引っ切り無しだった。
グリフィンドール寮全体が、来るべき試合に取り憑かれていた。



「練習お疲れ様ー」





ウッドの熱弁から開放されたハリーは
が来たことで笑顔を見せた。


「はい、差し入れ」


「有難う。が来てくれるとチームメイトのやる気も上がるんだよな」


いつも気合十分のウッドが笑って言う。
周りのチームメイトも、そうそう、と頷く。


「あら、これ以上何も出ないわよ」


グリフィンドールが勝って欲しいのはも同じ。
時間を見つけてはチームメイトに差し入れを持っていって激励した。









そして待ちに待った優勝杯当日。
天気にも恵まれ、いよいよ試合開始。



「頑張ってー!!!」



試合開始直前には力いっぱいの声で叫んだ。
その声が届いたのか、チーム全員が拳を高く上げた。



「さーん・・・にー・・・いちっ!」



フーチ先生の号令で箒がいっせいに飛び上がり、青空に散った。







試合もいよいよ大詰め。
スリザリンとはちゃんと五十点以上差をつけている。


一同が見守る中、急にハリーが急降下し始めた。
目で追うと前には金色のスニッチ。
ハリーは必死にリードしているマルフォイに追いつき並んだ。
そして勝負はついた。身を乗り出したハリーがスニッチを取ったのだ。



「やった!」



ハリーの叫びに、競技場が爆発した。



「良かった」



ハリーの飛びっぷりにの目には涙が浮かんでいた。
箒で上昇したハリーが手を振っている。
も笑って振り返した。



フィールドにはグリフィンドール寮生全員がなだれ込んでいる。
ダンブルドアからウッド、そしてハリーへと優勝杯が渡った時、
競技場はさらなる歓声に包まれた。













つづく

















◆後書き◆
ロンハーの仲直りシーン好きです。
そしてクィデイッチ試合中のシーンすっ飛ばしてすみませぬ;












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