「また君か」
「それはこっちのセリフ」
「毎日毎日、僕に用かい?」
「それもこっちのセリフ」
「もしかして僕のことが好きーーー」
「地球が滅亡してもそれはないから安心して」
というかアンタが私の行く先々に現れ、
何かしようとすると声をかけてくるのはアンタだろ!
この様なやり取りはもう何度目になるだろうか。
私はジェームズ・ポッターという男が苦手だった。
この男が何を考えているか分からない。
いや、分かりたくもないが。
同じグリフィンドール生だが、特別に仲が良い訳でもないし、悪い訳でもない。
周りからは人気のポッターだが、正直私はどうでも良かった。
しかし先日、たまたま図書館にいる時間が重なったのが運の悪さか、
その日を境に今のようなやり取りが続いている。
あの日、特別に何かあったわけではない。
混んでいる図書館でたまたまポッターと合い席になり、
たまたま同じ種類の本を読んでいて、
たまたまちょっとだけ話す機会があっただけだ。
これのどこに、付きまとわれなければならない原因があるだろうか。
は目の前で笑っているこの男を見て、溜息をついた。
この様なやり取りはもう何度目になるだろう。
ジェームズは目の前で溜息をついている彼女を見て思った。
さりげなく告白しても彼女にはかわされてしまう。
え?僕の態度が原因じゃないかって?
何を言っているんだい、”好きな子ほどいじめたくなる”って言うじゃないか。
彼女、・とは同じグリフィンドール生だけど、
特別に仲が良かったわけじゃなかった。
今は女の子と遊んでいるよりシリウス達と悪戯している方が面白いからだ。
だけどこの前、たまたま図書館で彼女と合い席になった。
チラリと見てみれば、同じ種類の本を読んでいるではないか。
僕意外であの本を読んでいる人がいるとは思わなかったな。
だから思わず声をかけた。彼女に惹かれたのはその時だ。
その時見せた彼女の笑顔に、僕は不覚にも顔が熱くなるのを感じた。
こんな僕の想いを彼女は多分分かっていないだろう。
ストレートに「君の笑顔に惚れたんだ」と言えばそれで済むこと。
でも言わない。これでも僕はシャイだからね。
そんなことを考えていると、目の前の彼女が僕をじっと見た。
そんなことされると、また意地悪したくなるじゃないか。
「どうしたの?あっ僕に見惚れてたとか?」
わざとニヤリ顔で言ってあげると、彼女は顔を赤くして
「ちっ、違うわよ!」と怒鳴った。
「ポッターが急に黙り込むからでしょ!それに馴れ馴れしく名前で呼ばないでよ」
「良いじゃないか、僕との仲だし」
さりげなく肩を抱いてみるも、彼女の平手で呆気なくかわされる。
「どんな仲よ!」
今、彼女に打ち明けたらどんな反応をするだろうか。
あの時の笑顔を僕だけに見せて欲しい
って言ったら彼女はどんな反応をするかな。
君の笑顔は僕をも惑わす
◆後書き◆
ジェームズさん・・・Sっぽい。。。
私のせいじゃないっすよ?ジェームズさんが勝手に・・・(アタフタ)
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