闇に染まってしまった一瞬を 許してください
誓いの印を消させてください
あの人を愛することはできたのに 人を殺すことはできない
もう赤い夢を見たくなかったから 闇が怖かったから
だから私は裏切った セブルスと逃げ出した
何もかもいらなかった ただ 光がほしかった
〜darkness〜
「・・・っ!」
ある日の朝、目覚めとともに、腕に激痛が走った。
マイは、しばらくの間自分の腕を見つめていた。
(・・・・・・嫌な予感がする・・・・・・)
そんな不安を胸に残し、マイは学校へ行く支度をした。
マイ・は、ホグワーツのスリザリンの卒業生で、魔法薬学の助教授。
教授のセブルスとは同期で、2人とも元死喰い人。(今はダンブルドア側)
今は、分けあって自分の故郷である日本の学校で少しの間教師をしている。
「このように・・・・・・なるから・・・・・・」
マイは朝から本当に調子が悪かった。
授業も痛みが走る腕を押さえながらだった。
「いっ・・・・た・・・」
何かマイの腕をぎゅっと掴むような痛みがして、マイはその場にしゃがみこんだ。
(・・・まずったわね。まさか・・・・・・・・・・・・・・まさかね・・・)
マイは、しゃがみこんだまま自分の腕を触った。
と、突然倒れこんだマイに生徒が声をかけた。
「先生大丈夫ですか!?」
生徒に心配をかけたくないため、マイはひとまず立ち上がった。
「えぇ・・・大丈夫よ。先生は薬を貰ってくるので一時自習にします」
そう言って、教室のドアを開けた瞬間・・・人が立っていた。
その人の格好は、黒いマントにフードをかぶり仮面をしていた。
バンッ
マイはその格好を見た瞬間、すぐに杖を出し生徒達を守るようにバリアを張った。
マイの顔は、真っ直ぐ仮面をした者を見ていた。
仮面をした者は、マイの行動を見て仮面の下で笑っているように思えた。
「・・・・・・・・ルシウスね・・・・・・・・」
「ほぉ・・・さすが裏切ったとはいえ、分かるものか」
わざと驚いた様に言い、仮面を取った。
その男は、ルシウス・マルフォイだった。
彼は死喰い人。マイはルシウスを嫌っていた。
「どういうつもり?こんな所まで・・・」
マイは言葉を切った。その先の理由を分かっていて・・・聞きたくなかったから。
「ご主人様がお前を連れ戻して来いと」
ルシウスは楽しむように言った。
「裏切り者の私に用なんて無いはずよ?」
ルシウスを見て冷たく言い放つ。
「確かにお前は裏切り者だな。しかし、最愛のお前をご主人様が必要としておられる」
マイの服で隠れた腕の印を見透かすように言う。
「・・・・・・場所を変えましょ・・・・・・・」
ルシウスを睨みつけながら、仕方なく言った。
「もの分かりのいい女だ」
ルシウスが意味ありげに笑い、そのまま姿くらましをした。
同時に、マイが張ったバリアも消えた。
「先生・・・今の人は?」
今まで唖然としていた生徒の一人が口を開いた。
「ごめんね・・・・・・皆・・・・・・」
マイはそれだけ言うと、生徒に向かって杖を振り忘却術をかけた。
(決着・・・・・・つけなくちゃね・・・・・・)
そう心の中で言い、自分も姿くらましをした。
闇の印を消すために
END
◆後書き◆
短いけどシリアス書いてしまいました。
一回、死喰い人話を書いてみたかったんですけど
・・・結果がこの通りです。。。
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