〜ナイトメア☆マリッジ〜




(ん?・・・ここは教会?そこに居るのは・・・とジェームズか?)



ボーンボーン



・・・タイムリミットだよ」



12時を告げる鐘が鳴り響く中、ジェームズが言った。
その言葉を受けて、は目を見開いた。
その目からは涙が伝う。



「嘘でしょ・・・」




(おいおい、何でが泣いてるんだ?)




「これで君は僕の奥さんになるんだ」



クスリと笑うジェームズ。




(なっ!?ジェームズ何言ってんだ!?)




「いやよ・・・いやっ!」



「強情だね、でも約束は約束だよ、



が逃げようとした時、ジェームズはの手を掴み
自分の方へ引き寄せた。




(ジェームズ!人の恋人を抱きしめるんじゃねぇ!!!)




「離して!シリウスはっー」



ジェームズに抱きしめられたは逃げようと
必死に抵抗をするが力の差が歴然としていた。
さらにジェームズは、の言葉を遮り、顔を近づけた。



「仕方がないね・・・無理矢理は好きじゃないんだけど」



ジェームズは、唇が触れるか触れないかまで距離を縮める。



「やっ!」




(ままま待て!!!何やってんだ!!!)





互いの唇が触れるまで後数ミリ。






「ちょっと待った〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!」

















「という悪夢を見たんだ・・・」



朝も早い談話室。
シリウスの絶叫で起こされたジェームズと、
突然安否の確認をされ起こされた
シリウスの話を聞かされていた。


「・・・なんつーはた迷惑な夢なのかしら」


眠たそうに目をこすりながら呆れて物も言えない


「まったく・・・絶叫で起こされ、すごい顔して
暗い影背負ってるから何かと思えば・・・」


同じく眠たそうに欠伸をしているジェームズ。
朝っぱらから2人にとってはいい迷惑だ。


「俺は死ぬかと思ったんだぞ!!!」


がジェームズに取られるなんて、と嘆きながらシリウスが言う。
そんなシリウスを見て、溜息しか出てこないとジェームズ。


「そんなことくらいで大袈裟な・・・」


するとジェームズは眠い顔から表情が一転して、何か企んだ笑顔を見せた。




「じゃぁ・・・それ正夢にしてみる?」





ニヤリと笑いながらジェームズはを見る。
朝早く起こされた仕返しであろう。
それを読み取ったは、同じくニヤリと笑った。




「あら、面白そうね」




既にはジェームズの腕の中。
奥様愛してます!あらダメよ、私には夫が!
なんて寸劇まで披露している。






「やめてくれ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!」







案外楽しそうに演技している2人を引き離すシリウス。
本日2度目の絶叫が木霊した。











END














◆後書き◆
あはは・・・。
設定的に、メロスと本庁刑事恋物語の例の話を足したような感じ(笑)











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