まさか・・・新学期早々に事件が起きるなんて・・・・
〜吼えメール〜
ホグワーツ特急に乗っている時、ハリーとロンの姿が見えなかった。
心配したとハーマイオニーは、列車の中を隅から隅まで探したが
姿は見えなかった。
ホグワーツに着いてもハリーとロンはいなかったが・・・
歓迎会が終わり、とハーマイオニーは寮へ戻ろうと
入口まで行ったとき、ちょうどハリーとロンがいた。
「もぉ〜どこ行ってたのよ!」
「本当・・・バカバカしい噂が流れて・・・まったく!」
「そうそう。貴方たちが空飛ぶ車で墜落して退校処分に
なったって聞いたけど?」
「ウン、退校処分にはならなかった」
ハリーは、とりあえずとハーマイオニーを安心させた。
しかし、ハーマイオニーは何か言いたそうだったがロンに止められた。
「新しい合言葉、教えてくれよ」
「「ミミダレミツスイ」よ」
が言った。
「ロン、話をそらさないで」
ハーマイオニーもロンもイライラして言った。
しかし、そこまでだった。寮の入口が開くとグリフィンドール生からの
拍手の嵐が待っていたのだ。ハリーとロンは他の生徒に囲まれてなにやら
いろいろと言われた。とハーマイオニーは、その様子を見て呆れながら
隅の椅子に座ってそれを見ていた。
やがて、ハリーとロンはパーシーがしかめっ面をして見ているのに気づき
男子寮に向かった。
「おやすみ」
ハリーとロンは、機嫌が悪いハーマイオニーと素っ気ないに
呼びかけた。その顔は少しほころんでいた。
翌日、大広間での朝食から始まって状況は悪くなる一方だった。
朝食を食べている間も、相変わらずハーマイオニーは機嫌が悪いし
は無関心だった。
がトーストを食べ始めた途端、頭に慌ただしい音がして
百羽を超えるふくろうが押し寄せ、大広間を旋回して、ペチャクチャ
騒がしい生徒達の上から手紙やら小包やらを落とした。
その時、オートミールを食べていたネビルの頭にでこぼこした小包が落ち、
周りの皆に水しぶきを撒き散らした。
「エロール!」
ロンは、急いでふくろうを引っ張り出した。エロールは赤い封筒をくわえている。
「大変だ---------」
「大丈夫よ。まだ生きているわ」
ハーマイオニーがエロールを突きながら言った。
「そうじゃなくて-----あっち」
ロンは赤い封筒を指差した。
無関心だったはロンを横目で見て、溜息をついた。
「どうしたの?」
ハリーが聞いた。
「ママが・・・・・・「吼えメール」を僕によこした」
ロンが、か細い声で言った。
「ロン、開けたほうが良いわね。ほっておいたら酷いから・・・・」
昔に苦い思い出があったが苦笑しながらロンに言った。
「「吼えメール」って何?」
ハリーが聞いた。
しかし、ロンは赤い封筒に全神経を集中させていた。
封筒の四隅が煙を上げ始めていた。
「見てれば分かるわよ・・・」
と、どこから取り出したのか2個の耳栓を耳につけながらが言った。
ロンは震える手で開封した。次の瞬間、大広間いっぱいに吼える声がし、
天井から埃がバラバラ落ちてきた。
「・・・車を盗み出すなんて、退校処分になってもあたりまえです!」
モーリーの怒鳴り声が百倍にも拡声され、大広間にワンワン響いた。
大広間にいた全員が辺りを見回し、「吼えメール」を貰った奴を
探していた。ロンは椅子に縮こまって小さくなっていた。
(さすが、モーリー・・・尊敬するわ・・・・・)
どこに何を尊敬しているのかとツッコミたくなるくらいは落ち着いていた(笑)
しかし、まだ耳栓はつけたままだ。
数分後・・・やっと声がおさまり、最初は静かだったがだんだんとおしゃべりの声も
戻った。ハーマイオニーは読んでいた本を閉じ、ロンの頭のてっぺんを見下ろして言った。
「ま、あなたが何を予想していたかは知りませんけど、ロン、あなたは・・・」
「当然の報いを受けたって言いたいんだろう」
ロンが噛みついた。
またもや口論になる。しかも、ハリーはハリーで食べかけのオートミールを
むこうに押しやっていた。
は耳栓をはずし、4枚のプリントを持って3人に呼びかけた。
「はい、そこまで!新しい時間割よ。ハッフルパフと一緒に薬草学なんだから・・・
早くしないと遅れるわよ。」
3人に時間割のプリントを渡しながら言った。
4人は一緒に城を出て、野菜畑を横切り、温室へと向かった。
「吼えメール」は1つだけ良い事をしてくれた。
不機嫌だったハーマイオニーと少々素っ気なかったが、
これで2人は十分に罰を受けたと思ったらしく、以前のように
親しくしてくれるようになったのだ。
つづく
◆後書き◆
短い・・・しかも更新遅い・・・;
下書き(ノートに)ではもう2巻の最終章まで
書いてあるのですが・・・打つのが追いつかなくて;
はやく3巻も書きたいのにな〜。
っていうか・・・ヒロインさん・・・どこから耳栓出てきたのよ!?
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