〜日記〜
あれから何日も過ぎた。その間にも、ハーマオニーが魔法史の時間
「秘密の部屋」について聞いたり、マートルの所へ行ったり、クィディッチの
試合でハリーがブラッジャーに追い掛け回されたり、腕を抜きとられたり、
コリンが襲われたり・・・ついにはあの「ポリジュース薬」まで作ることになってしまったのだ。
日曜日の朝、はロンとハーマイオニーとマートルのいる女子トイレで
「ポリジュース薬」を作っていた。ハリーはまだ保健室にいる。
(確信はないけどね・・・・あいつが絡んでいるから・・・・・
あんまり意味ないと思うんだけどね・・・・・)
は、あの事件以来ずっと考え込んでいた。
つーか機嫌が悪くなったと言うべきだ。
最初、は薬を作るのに反対していた。危険なものとは自分でよく分かっていた。
それに、犯人はマルフォイじゃないと思っていた。しかし、どうしてそう思うのか聞かれると
何もいえないので理由は口に出さなかった。だから作るのを手伝うしかなかった。
が考え込んでいたちょうどその時、ハリーが来た。退院したのだ。
狭い部屋でぎゅう詰めになりながら、コリンのこと(もう3人は知っていたが)
ドビーのこと、ルシウスのことを話した。
12月の第2週目に、マクゴナガル先生がクリスマス休暇中、学校に残る生徒の名前を調べに来た。
もちろん4人とも名前を書いた。しかも、マルフォイたちも残るというのだ。は頭が痛かった。
それから1週間ちょっとの間、「ポリジュース薬」は順調に進んだ。
木曜日の午後、スリザリンとの合同魔法薬学の授業中に、ハーマオニーが残りの材料を盗んできた。
セブルスの足止めをするのには、ハリーとロンにはヤバイと思ったので、がやると言った。
これには3人が驚いた。
(ハーマオニーは実行係だし、ハリーとロンは退校処分を持つ身だから・・・;
それに・・・セブルス苛めるの楽しいしねv日ごろの恨みとストレス発散よv)
心の中で黒い笑みを浮かべてが行動に出た。
案の定、セブルスはハリーに目をつけたが、すぐにに向き直った。
はセブルスに向かって思いっきり天使の微笑み(ぇ)を送ったら、
セブルスは寒気を感じたとか・・・感じなかったとか・・・(笑)
それから1週間後、「決闘クラブ」の話が学校中で話題になった。
しかし、その日の夜の「決闘クラブ」はまたもや事件だった。
ハリーがパーセルマウスだったのだ。ロン、、ハーマオニーは
訳の分からないハリーを引っ張って、グリフィンドールの談話室に来た。
「君はパーセルマスなんだ。どうして僕達に話してくれなかったの?」
ロンはハリーを肘掛け椅子に座らせ、初めて口をきいた。
「僕が何だって?」
「パーセルマウスよ。ハリー、あなたはヘビと話ができるのよ」
ハーマオニーが言った。
ロンとハーマオニーには、ハリーの言った言葉が分からなかった。
「みんなどうかしたんじゃないか?僕がジャスティンに--------」
「手を出すなとか何とか言ったんでしょ?」
がほとんど無意識のうちに静かに言った。
3人はいっせいにを見た。
「の・・・・・言うとおりだ。僕はヘビにそう言ったんだ」
「どうして・・・・?何では分かったの・・・・?」
ロンとハーマオニーが顔を見合わせる。
「あっ・・・なんでもないわ・・・・。何となく・・・そう聞こえたかなぁ〜って感じよ・・・」
我に返ったは慌てて言った。
(・・・本当は・・・・あいつがよく喋ってたの思い出しただけなんだけどね・・・・・・
まさか・・・ハリーもパーセルマウスだったなんてね・・・・・やっぱり・・・・・・・・)
その場は、まだ疑問があるもののが丸く治めた。
はその夜ベランダに出て考えていた。月明かりが寂しそうなの顔を照らし出していた。
(あいつ・・・・・戻ってきたの・・・・・?)
翌日、寝るのが遅かったので昼まで寝ていただが、急に校長先生に呼ばれた。
ハリーの姿が見当たらなかったので、ロンとハーマオニーに図書室にでも行くと言い、
校長室に向かった。
「レモン・キャンディー」
何回も来ているので慣れているのだが、いい加減お菓子の名前から
離れて欲しいと思っている・・・・。
階段を上がり、部屋をノックし入ろうとしたら、ハリーが出てきた。
「あれ?ハリー?」
ドアのノブを持ったまま、出てきたハリーを見た。
「?何か用なの?」
「校長先生に呼ばれただけよ」
は肩をすくめた。
「そっか。僕は談話室に戻ってるね」
「うん」
そういうと、ハリーは階段を下り、は部屋の中へ入った。
中へ入ると、ダンブルドアが座っていた。その横には、小さい不死鳥のフォークスが
木に止まっていた。
「久しぶりねフォークス(燃焼日か・・・)」
が傍により、フォークスの頭を撫でた。
フォークスは目をつぶり気持ち良さそうにに擦り寄った。
「すまんの・・・・・・・・・急に呼び出したりして・・・・」
ダンブルドアが口を開いた。
「いいえ。寝てただけですから」
苦笑しながら、フォークスから離れて、向かいにあるソファーに座った。
「こっちの話に移る前に・・・校長先生、ハリーがなんかしたんですか?」
が心配して聞いた。
「いやいや。ハリーは何もしとらんよ。ただ、わしに何か言いたいことはないか
聞いただけじゃ。話を移していいかの?」
「そうですか・・・。えぇ、どうぞ」
は納得して微笑んだ。
とうとう学期が終わり、クリスマス休暇が訪れた。
にとっては今までのストレスを発散できるいい機会だった。
そのほとんどを、フレッドとジョージとで悪戯に力を入れた。
クリスマスの朝、ハーマオニーが3人にプレゼントを渡しながら、
ポリジュース薬が完成したことを告げた。
今夜、いよいよ決行だ。と言っても、は誰にも変身しない。見張り役なのだ。
(何かあったら困るしね)
ハリーとロンがクラッブとゴイルの一部を取りに行っている間、はハーマオニーと
ポリジュース薬が煮立っている鍋を前にして、女子トイレで待っていた。
「気をつけてね、ハーマオニー」
「えぇ、大丈夫よ」
が心配そうにしていると、ハリーとロンが来た。
全員がそろったところで、ハーマオニーがグラスにポリジュース薬をついだ。
そして、それぞれ小部屋に入って「いちにのさん」で薬を飲んだ。
は小部屋の外で3人が変身するのを待った。
数分後・・・ハリーとロン、いやクラッブとゴイルが小部屋から出てきた。
「2人も成功したみたいね・・・」
ちょっとおろおろ気味な2人に安心してが言った。
「ハーマオニーは?」
1人まだ出てきてないのに気付いて、ハーマオニーが入った小部屋を見た。
「私--------------私行けないと思うわ」
「大丈夫なの?ハーマオニー」
「・・・・どうしよう」
涙声のハーマオニー。はハーマオニーが入った小部屋に入ることにした。
「入るわよ?」
ドアノブを回す。
「えぇ・・・・」
は中に入りハーマオニーを見た。
その瞬間、状況を把握した。
「ハリー、ロン!貴方達だけで言って。今からきっかり1時間よ。
それまでにマルフォイから聞き出して!(多分無意味だけど)」
が外にいるハリーとロンに言った。
「えっ?・・・・ハーマオニーは大丈夫なの?」
「えぇ、まぁ。ただ-------とにかく!今は時間がないわ!スリザリンの寮の入り口は・・・
地下の湿ったむき出しの石が並ぶ壁の所よ」
「分かった」
ハリーが了解して、ロンと共にトイレから出て行った。
「・・・どうしてスリザリンの寮の入り口知っているの?」
静かになったトイレでハーマオニーが聞いた。
「えっ!あぁ・・・・気にしないで;企業秘密よ」
最後にハートマークをつけて誤魔化す。
(危なーー!ルシウスやセブルス訪ねてたから
場所覚えちゃったって言えるわけないじゃん)
「とっとにかく!ハーマオニー、保健室へ行きましょう。マダムはうるさく追及しない人だから。
そしたら、私がここで2人の帰りを待ってるわ。3人で保健室に行くから。」
そう言って、はハーマオニーと一緒に保健室へ向かった。
1時間後・・・はマートルのいる女子トイレでハリーとロンを待っていた。
「あっ、」
ロンがぜいぜい息を切らしながら入ってきた。
「ハーマオニーは?」
ハリーも息を切らしてロンに続いた。
「オォォォォォォー。あれはひどいわ」
急にマートルが現れた.どうやら見ていたらしい。
「マートル、そんなこと言うんじゃないの!」
が叱った。
しかたなくマートルはズームアウトした。
「2人も・・・よく聞いて・・・」
溜息をつきながらハリーとロンに話しかけた。
「ハーマオニーがポリジュース薬に入れたのは・・・ミリセントの飼い猫の毛だったの・・・。
で、当然ハーマオニーは猫になった。
だから、2人がマルフォイに聞き出している間保健室に行ってきたわ」
「そ・・・そんな・・・ハーマオニーは大丈夫なのかい?」
ロンが困りながら言った。
「えぇ。数週間もすれば治るって。まぁ、その間は保健室に止まりだけどね・・・」
「「良かった」」
それから数週間・・・3人は毎日のようにハーマオニオーの見舞いに行った。
そして・・・ある夜・・・またもやの頭を痛くする事件が起こった。
その日・・・ハーマオニーの見舞いに行った後、上の階でフィルチがうるさくしているのに
3人が気付いた。その原因はマートルのいる女子トイレだった。3人は水でぐしょぐしょの廊下
を横切り、トイレのドアを開け、中に入った。
マートルはいつもの便器の中に隠れていた。
「どうしたのよ・・・マートル」
洪水のトイレを見て呆れてが聞いた。
「わたしU字溝のところに座って、死について考えていたの。
そしたら、私に本を投げつけた人がいるのよ・・・」
「一体誰が投げつけたの?」
ハリーが訪ねた。
「知らないわ・・・。その本・・・私流してやった・・・。そこにあるわ・・・」
マートルが手洗い台の下を指差す。
(ピーブズかも・・・・)
は溜息をつき、とりあえずマートルを慰めた。
その間・・・ハリーとロンは、マートルが投げつけられた本を調べていた。
「T.M.リドル?」
ハリーが表紙を開き、やっと読み取れる名前を言った。
「えっ?」
の肩がビクッと震えた。
そしてすぐさま、ハリーに駆け寄った。
「ハリー!それ見せて!」
ハリーから日記を取り、もう一度名前を見る。
「この名前・・・知ってる。50年前、学校から「特別功労賞」をもらったんだ」
ロンが言った。
(どう・・・して・・・?偶然?何であいつのがここに?)
はまだ日記を見つめて立ったまま考えた。
「・・・・偶然よね・・・そんなはずないもの・・・・」
自分に言い聞かせるように呟き、ハリーに日記を返す。
「これは・・・・煮るなり焼くなりしていいわ・・・・(っていうか消去しろって感じ)」
「・・・・?」
から日記をもらいながらハリーが聞く。
「あっ・・・何でもないわvあと・・・・これには深く関わらないで」
ハリーとロンには意味が分からなかった。
2月の始めには、ハーマオニーも退院した。
その日の夜と、次の日を使って4人でリドルの事を調べた。
トロフィールームでリドルがもらった盾を見ていた。
3人に先に戻っててと言うと、は1人「T.M.リドル」
の名前を見て泣いていた。滅多に見せない涙だった。
つづく
◆後書き◆
ここにきて・・・・話が飛んだよ;書きたいけど重要なこと意外は
まとめちゃいました。んで・・・・・・日記だ・・・・・・。
ヒロインさん・・・・複雑な心境になってきた;
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