〜記念日〜 「ちょうど今日だよな」 「えっ?あぁ・・・そう言えば」 久しぶりにポッター家に集まってバーベキューでもしないか? そう言ったのはジェームズだった。 メンバーはジェームズとリリーとそのバカップル両親に呆れているハリー。 そして、、シリウス、リーマス、ピーターが集まった。 「今日って何かあるの?」 ハリーが先ほどのシリウスとの話を聞いて いたのか、リーマスに焼けた肉を渡しながら聞いてきた。 「今日はね特別の日なんだよ。だから皆で集まる事にしたんだ」 ジェームズがハリーの髪をくしゃくしゃ撫でた。 「特別?」 「記念日なんだよ」 「私達が固い友情で結ばれた日なのよ」 ハリーの問いにピーターとリリーが笑顔で言った。 「きっかけはジェームズ達の悪戯に引っかかった事よね〜」 そう言ってが話し出した。 『!早くしないと朝食なくなっちゃうでしょ!』 『待ってよ〜リリー!私まだ眠い〜!』 とリリーは廊下を走っているところだった。 正確には寝坊したをリリーが引っぱっているのだが。 『貴女が寝坊するから走ってるんでしょ』 『だから朝は弱いって言ってるじゃない〜』 そう言いつつもホグワーツに来て間もないのに 見つけた抜け道を通って走っているのだから器用なものだ。 『リリー、近道こっち』 自分を引っぱっているリリーに道を指示した。 リリーはが教える道を通るたびに呆れた。 『全く、何でこんな道見つけられるのかしら』 一方、朝早くから賑わっている大広間では なにやら意味深な言葉が飛び交っていた。 『おいジェームズ!そろそろ引っかかってるんじゃねぇーの?』 『そろそろ良い頃だね』 『また仕掛けてきたの?』 1年生にも関わらず頭のキレは良いジェームズとシリウスの会話を 聞いていた向かいの席のリーマスは苦笑しながら言った。 『まぁね。リーマスも行くだろ?』 『行くよ。話の種になりそうだからね』 『ピーターは?』 シリウスがトーストを喉に詰まらせているピーターに聞いた。 『ケホ・・・僕も行くよ』 意見が合うと4人は急いで朝食を片付けた。 ここはホグワーツのとある廊下。 ターゲットがこの廊下を通る事は調査済みである。 『まだらしいな・・・』 『ここに隠れてよう』 仕掛けが発動していないのかターゲットが来るまで ジェームズ達は近くの物陰に隠れた。 それから数分後、ものすごく派手な音が廊下に響いた。 ガラガラガシャーン!!!! 『『悪戯成功!!』』 そう言ってジェームズとシリウスは一番に罠のところに飛び出した。 後ろから慌ててリーマスとピーターが追っかけてくる。 『よぉ、スネイプ』 『悪戯の心地はどうだい?』 満面の笑みで聞いてくる2人だが、聞こえてきた声は ターゲットであるスネイプの声ではなく女子生徒の声だった。 『な〜にが悪戯の心地はどうだ、よ!ポッター、ブラック!』 『何で私達が貴方達の悪戯に嵌らなくちゃならないわけ!』 そう怒鳴ったのは近道で大広間まで来ようとしていたとリリ−だった。 おまけに彼女達は仕掛けた悪戯に引っかかってしまいずぶ濡れだった。 『げっ!にエヴァンス!』 『君たちどうして・・・』 ジェームズ達は驚いた。スネイプが来ると思っていたのに 同じ寮のしかも少し気になっていた(少しかよ)彼女達が 引っかかってしまったのだから。 『どうしてじゃないわよ!』 『近道でここの廊下を通ったらこの有り様よ!』 しかもとリリーは相当ご立腹らしい。 は落ちたバケツを片付け、 リリーと自分の分のローブを魔法で乾かした。 『悪かったね。僕達もまさか君達が来るとは思ってなかったんだ』 『そうそう。スネイプが来るとばかり---』 『あぁそうね、私達も廊下を通っただけなのに 水を吹っかけられるなんて思っても見なかったわ』 『、行きましょ。こんな人達に構ってらんないわ』 それだけ言うと、とリリーは踵を返して去っていった。 『どっ・・・どうしようっ・・・』 『どうすんだよ・・・あいつら相当怒ってるぜ』 『ジェームズどうするの?』 達が行ってしまった後、3人が一斉にジェームズを見た。 『あぁ・・・エヴァンス〜』 悪かったよ〜と言っているが今更遅い。 『とにかく謝りに行こう』 4人はすぐに大広間に戻った。 『『『『ごめん!!!!』』』』 『今更謝られても』 『そうよ。それに私達怒ってないから』 案の定大広間で朝食を食べていたとリリーを見つけ ジェームズ達はストレートに謝った。 そして即答で返ってきた返事がこれである。 しかし思いっきり2人の周りには怒ってますオーラが出ている。 『いや・・・でも怒ってるだろ?』 『怒ってないわよ?』 が笑顔で答える。 『本当にごめん』 『だから怒ってないって』 リリーも笑顔で答える。 『でも---』 『『怒ってないって言ってるじゃない?』』 とリリーが言うと同時に2人が持っていたグラスが バキッと音を立てて割れた。 この2人を怒らせたらダメだ!・・・誰もがそう思った瞬間だった。 『ほら、授業に行くんだから邪魔よ』 はリリーと一緒にポカンとしているジェームズ達を無視し 大広間を出て行った。 その事件以来、ジェームズ達は名誉挽回のために とリリーに付きまとっていた。(ヲイ) しかし、当のとリリーにとっては鬱陶しいこと他ならなかった。 そんな関係が何日も続いたある日。 その関係を逆転させる事件が起こった。 『何で私達が荷物運びなんかやらなくちゃならないのよ』 『しかも・・・よりによってこいつ等らと』 『まぁ良いじゃないか』 いつもより多い6人の足音が廊下に響く。 魔法薬学の授業で失敗して先生に罰として資料室に荷物を運べと言われたのだ。 もちろん失敗して悪いのはジェームズ達なのだがとリリーは 不運にも近くに居た事により嫌味な先生から同じ罰を受けたのだ。 『良くないわよ!明らかに悪いのはポッター達でしょ』 とリリーの荷物はジェームズ達に重い荷物を持たせているので少しは軽い。 しかしジェームズ達と一緒に居る事自体不満なのだ。 『資料室はここだね』 ぶつぶつ言うを見て苦笑しながらリーマスが資料室を指す。 『これで全部だな』 全員が資料室の中に入りシリウスが全部の荷物を机の上に置いた。 『早く行きましょ』 『そうね』 そう言ってとリリーは資料室のドアを開けようとしたが がガチャガチャとドアノブを回しても何故か開かなかった。 『ちょっとポッター何したのよ』 ドアが開かないのを見てリリーが振り返った。 『え?僕何もしてないよ』 『開かないのか?』 『えぇ』 試しにシリウスもドアノブを回してみるがどうやっても開かなかった。 『閉じ込められたみたいだね』 リーマスが溜息をついた。 『確かどこかの資料室のドアって決まった時間じゃないと 開かないって聞いた気がする』 『それを早く言いなさいよ!』 ピーターの言葉にすかさず突っ込む。 『ご・・・ごめん』 『はぁ・・・良いわよ。思い出せなかっただけなんだから』 諦めたは近くにあった椅子に座る。 リリーもの横椅子を持っていって座った。 『問題はいつ開くかだ』 ジェームズが真面目な顔をして言った。 『そうね、このまま夜になって朝になるのなんてゴメンだわ』 『魔法じゃ開かないの?』 の言葉に不安になったリリーが聞いた。 『この学校の階段やドアじゃ魔法は利かないだろうな』 『待つしかないわね・・・』 他に良い知恵はない。 仕方なく6人は資料室でジッとしていることにした。 誰も何も喋らないせいか、資料室は静まり返っていた。 その状態がどのくらい続いただろうか、突然ジェームズが口を開いた。 『あの時は本当にゴメン』 『えっ?』 『君達に水吹っかけた時・・・』 『あぁ・・・その事』 もリリーも思い出したのか黙って聞いた。 『俺からも本当に悪かったな』 『僕も』 『ぼっ僕も』 その言葉にとリリーは目を見開いた。 まだ気にしてたんだ・・・そう思った。 『別に・・・もう忘れたから』 『そ、良いのよ。私達も怒鳴り散らしちゃったし・・・』 恥ずかしそうにとリリーは顔を見合わせた。 『許してくれるかい?』 『『えぇ』』 2人のその言葉にジェームズ達は顔をほころばせた。 『それに』 『何だかんだ言って』 『『悪戯しているポッター達の顔ってキラキラしてるから』』 クスクス笑いながらとリリーが言った。 『そうかい?』 『まっ楽しいからな』 『まぁね』 『そうだね』 いつの間にか6人で笑っていた。蟠りももうない。 『そうだ、友達にならない?』 『そりゃ良いな悪戯仕掛け人6人で結成か?』 『良いわね、それ』 『そうね』 皆で頷きあい、固い友情が結ばれた。 『悪戯仕掛け人結成!』 「まぁ、その後無事に部屋を出れて、それっから 悪戯仕掛け人として皆と一緒にいるようになったってわけ」 「その結成した日が今日なのさ」 「へぇ〜父さん達ってそうやって仲良くなったんだね」 がすべて話し終わった頃にはすっかり日も落ち、 皆でテーブルを囲み紅茶を飲んでいた。 「最初は仲悪かったもんね」 「仲悪かったって言うか・・・煩いから関わりたくなかったのよ」 紅茶をすすりながらは呆れた声で言った。 「貴方達ったらすぐ問題起こすんだもの」 リリーもに同意する。 「でもあの口説き文句は良かったな」 シリウスがニヤリと笑う。 「口説き文句って・・・ あの『悪戯しているポッター達の顔ってキラキラしてるから』ってやつ?」 リーマスも笑いながら真似をする。 「あれは!口説き文句って言わないわよ!」 顔を赤くして怒る。 「良いな絆って」 達のやり取りを見てハリーが笑いながら言った。 「あら、ハリー。ハリーと私だって深い絆で結ばれているわよ」 ここに居る皆ともねvとはハリーに笑顔で言った。 ハリーはぐるりと皆を見ると、皆ハリーに優しく微笑んでくれた。 「それに、ロンとハーマイオニーだってハリーの大切な親友でしょ?」 「うん!」 皆ハリーと繋がってくれている。 それだけでハリーは嬉しかった。 「では皆さんご一緒に」 皆ががグラスを持ち上げる。 『今日という記念日に乾杯!!!!』 END ◆アトガキ◆ えー長くなったような詰め込んだような話になってしまいましたね(笑) 四周年という事で「記念日」をテーマにしてみたら・・・ やはり悪戯仕掛け人結成日しかネタが出てこなかったです。 こうやって皆で集まって昔話をハリー達に聴かせるのも ほのぼのしていて良いなぁ〜と思います。 ちょこっとだけ5巻の親世代を反映して、出会った初期の頃は あんまり仲良くなかったことにしてあります。(お嫌いの方スミマセン) でも怒鳴りあいと言うか喧嘩っぽい感じのシーンは 自分的に好きです(笑)こういう記念日も悪くないと思います。 戻る |