「賭けをしよう」
何を企んでいるのか・・・
目の前の彼は・・・
口の端を上げ・・・
そう言った・・・
〜毒〜
「、僕と一緒に来ないか?」
卒業も間近に迫った頃。
リドルは、前置きも無く言った。
「いやよ」
いつか、言われるかもしれないと予想していた言葉に
私は即答してあげた。
いつも自信満々のリドルも、この答えには一瞬言葉が出なかった。
「理由は?」
それでも食い下がろうとするリドルに、私は言ってあげた。
「これ以上・・・貴方といると気が狂いそうなのよ」
そう・・・
それは・・・少しずつ・・・少しずつ・・・
私を蝕んでいく・・・
リドルという毒が・・・
「僕が君に何かしたかい?」
リドルは、苦笑しながら言った。
分かっているくせに・・・
言葉と裏腹に・・・分かっているくせに・・・
そう思うと腹立たしかったから、私は軽くリドルを睨んだ。
「えぇ、見えないところでね」
本当は・・・
リドルと出会った瞬間から・・・
私は狂い始めていたのかもしれない・・・
リドルという毒に・・・犯されていたのかもしれない・・・
「そう」
リドルは、目を細めてこう言った。
「ねぇ・・・」
「賭けをしよう」
何を企んでいるのか・・・
目の前の彼は・・・
口の端を上げ・・・
そう言った・・・
「は?」
いつものことだが、リドルの考えていることは分からない・・・
「賭けだよ。君は必ず僕の元へ来る」
自信たっぷりに言うリドル・・・
だから嫌・・・
何もかも・・・
見透かされているみたいで・・・
「自信がおありで」
皮肉気味に言ってあげたが・・・
内心怖かった・・・
本当にリドルから離れられない気がしたから・・・
「楽しみにしてるよ」
私の心を読んでいるのか・・・
リドルは微笑んで男子寮に戻っていった。
「その賭け・・・乗ってあげるわよ」
リドルという毒を消すために・・・
これ以上・・・彼の思い道りにさせないために・・・
はリドルが去った後、1人小さく呟いた。
END
◆後書き◆
リドル夢は真面目に書くと
シリアスな雰囲気になっちゃいますよね。。。
こういうやり取り好きですよ。
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